こんにちは。マチ弁のワタルです。
今回紹介するのは「『後回し』にしない技術」です。
毎年、新年になると今年の目標を立てたりしませんか?
例えば、
・今年こそは英語を勉強するぞ
・今年こそはダイエットするぞ
・今年こそは禁煙するぞ
などなど。
でも、ついつい、「明日からやろう」、「正月休みがおわってからやろう」と「後回し」にしてしまう人って多いんじゃないでしょうか。
そして、いざ始めても三日坊主で終わってしまう。
本書はそんな人にオススメです。
「意志が弱いから仕方ないか」と思って諦める人も多いんじゃないでしょうか。
でも、そうじゃないんですよね。
「後回し」にしたり、途中で挫折する人は、意志が弱いのではなく、「技術」が足りないのです。
そして、それは、生まれつきの資質ではなく、学んで練習すればだれでも開発できるものなのです。
本書は、「後回し」にしない「技術」、途中で挫折しない「技術」を教えてくれる本です。
その「技術」を私なりにまとめると、次の4つになります。
①プロセスを考える
②今すぐ始める
③最初の1%に全力を注ぐ
④臨界点を超えるまで続ける
さっそく、内容に入っていきましょう。
著者
その前に、まず、本書の著者を紹介します。
著者は、イ・ミンギュさん。韓国の心理学博士であり、臨床心理の専門家です。
著書には韓国で100万部売れたベストセラー「好かれる人は1%が違う」をはじめ、「1%だけ変えても人生が変わる」などがあるそうです。
「1%」ということにこだわってらっしゃるようですね。
プロセスを考える
さて、第1段階は「プロセスを考える」です。
よくいわれるのが「目標を達成した自分をイメージする」ということですよね。
「英語を自由にしゃべれる自分」
「スタイルがよくなった自分」
「禁煙に成功した自分」
イメージするだけなら簡単です。楽勝ですね。
では、次の段階に行きましょう・・・・ではダメなんです。
実は、「目標を達成した自分をイメージする」だけでは不十分なんです。
だから、途中で挫折してしまうんです。
この段階で、もう少し踏み込んだ思考が必要なんです。
それが次の3つの対策です。
・プロセスの「見える化」
・逆算スケジューリング
・「プランB」の用意
順番に説明しますね。
プロセスの「見える化」
「目標を達成した自分」というのはゴールですよね。ただ、ゴールをイメージするだけでは目標は達成できないんです。
目標達成までには、いろんな障害物にぶつかります。多くの人は、そこでの対処方法を考えていないため、簡単に挫折してしまうのです。
そのため、目標達成までに何をやり、障害物にぶつかったときにどう解決するかなど、ゴールまでのプロセスを生き生きとイメージすることが必要なんです。
これが、プロセスの「見える化」です。
具体的には、目標達成のための自分だけのロードマップを作っておくといいでしょう。
ただし、ロードマップを完璧にしようと考えるのはやめておきましょう。
ロードマップを作るのは、目的意識をもって実行するためであって、必ずしもロードマップのとおりになるとは限りません。
途中でロードマップを変更するのもアリです。
とにかく、プロセスを「見える化」して、実行を継続するモチベーションを保ちましょう。
逆算スケジューリング
さて、ロードマップを作る手順には、基本的に二つの方法があります。
一つは、現在を起点に順々に計算して目標達成の時期を推定する「順行スケジューリング」です。
もう一つは、目標達成時期、つまり未来を起点に逆算して今すぐすべきことを選択する「逆算スケジューリング」です。
どちらがいいと思いますか?
例えば、「順行スケジューリング」の習慣を持つ人の場合、次のようなことが起こるかもしれません。
1杯だけ飲んで帰れ勉強するのにも支障はないだろうと思ったが、酔っぱらって2軒目、3軒目まで行ってしまい、帰宅したのは午後11時になってしまった。
もし、この人に「逆算スケジュール」の習慣があったなら、次のような行動をとったかもしれません。
それまでに2時間英語を勉強するためには、遅くとも午後9時には帰宅しなければならない。友人と飲みに行って、午後9時に帰宅するのは難しそうだから、今日はやめておこう。
さて、あなたは、どちら寄りの行動をとっていますか?
現時点から見れば、すべてのことが重要に感じられ、選択の幅が広くなります。英語の勉強をすることも、友人と飲みに行くことも同じくらい重要に感じられます。
そして、同じ重要なことであれば、ついつい、急ぎの用を選んでしまいます。英語の勉強はいつでもできますが、失恋した友人を励ますのは急ぎの用に感じますよね。
このように「順行スケジューリング」の習慣を持つ人は、なかなか目標を達成できないんです。
しかし、目標達成から逆算して現在の状況を見れば、選択の幅はずっと狭くなります。誘惑を振り切るもの簡単になり、ストレスも減ります。
もうお分かりですね。ロードマップは「逆算スケジューリング」で作りましょう。
作るときのポイントは次の二つです。
① 最終目標と最終達成期限を決める。
② 目標達成プロセスの小目標とそれぞれの達成期限を決める。
「プランB」の用意
さて、ロードマップを「逆算スケジューリング」で作ったらもう安心・・・ではないんです。
目的達成までには、どんなに準備をしても突発的な出来事、つまり障害物にぶつかることがあるんです。
障害物を予測し、障害物にぶつかったときにどう解決するかを考えておかないと、プロセスの途中で挫折することになってしまいます。
これを避ける方法は強力な代案を作っておくことです。次のような3段階で考えましょう。
・目標達成のための具体的ロードマップ(プランA)を作る
・そのプロセスで起こり得る突発自体を予測し、箇条書きにする
・それぞれの事態に対する代案(プランB)を考える
たとえばこんな感じです。
ダイエットのために、毎日30分のジョギングするという目標(プランA)を立てた。
雨が降ったときは、フィットネスクラブで運動することで代替することにしよう。
その日、フィットネスクラブが休みだったら、家でスクワット200回することで代替することにしよう。
決心したのに途中で挫折するパターンは、突発的な出来事のために、予定していたことができなくなり、心が折れてしまうというものです。
あらかじめ、突発的事態での代案(プランB)を考えておくことで、心が折れることを避けることができます。
これで「決心する」段階は完了です。
いますぐやる
さあ、ロードマップができたら、あとは実践あるのみです。
いつから始めますか?
ここですね。「後回し」の頻出ポイントは。
ベストタイミングは「いま」
多くの人が、「明日からはじめよう」とか「来週からはじめよう」と考えてしまうんです。
でも、そういう人は、明日になっても「明日からはじめよう」と考えてしまいます。
来週になっても「来週からはじめよう」と考えてしまいます。
そして、時間が経過していくうちに、モチベーションがなくなってしまいます。
これが「後回し」の弊害です。
では、いつから始めるのがベストなのでしょうか?
著者は、ベストタイミングは「いま」だと強調します。
モチベーションが最も高いのが「いま」なんですよね。
ことわざにもありますね。「鉄は熱いうちに打て」
開始デッドライン
ただ、そうは言っても、「いま」すぐ始めるのは難しい場合もありますよね。
そういうときには、いつから始めるかという締め切り、つまり「開始デッドライン」を決めましょう。
できるだけ具体的な日時・場所も決めましょう。
人は締め切りが決まると、締め切りまでに何とかしようと行動してしまうものです。
さらに「開始デッドライン」をSNSなどで公開して緊張感を高めましょう。
他人の目があると、人はなかなか「後回し」にできないものです。
最初の1%に全力を注ぐ
さあ、ロードマップができて、「開始デッドライン」を設定したら、いよいよ実践です。
ですが、その前に、一つだけ注意してください。。
それは欲張らないことです。あまり大きなことではなく、小さなことから始めましょう。
これは、「習慣が10割」という本でも言われていることですね。
本書の著者は「1%」程度のことでいいと言います。
そして、最初の「1%」に全力を注ぐことが一番大事だといいます.
ダイエットを始めるなら、いつも食べているお菓子の量をひとつ減らしてみましょう。
禁煙を始めるなら、1回だけタバコを我慢してみましょう。
不思議なことに、いったん始めてしまえば、そこからは楽に進むことが多いそうです。
「なんかやる気が出ない」という人もいるかもしれません。
でも、やる気が出なくても始めましょう。始めてしまえばやる気も湧いてくるものです。
食欲がないと思っていても、一口食べると食欲が湧いてきたという経験はありませんか?
アレと同じことです。
臨界点を超えるまで続ける
さあ、あとは最後まで継続すれば目標達成ですね。
途中で突発的な出来事が起きても大丈夫ですよね。
準備していた「ブランB」で乗り越えましょう。
それでも、なかなか成果がでないこともありますよね。
成果がでないとモチベーションを保つのが難しいのもよくわかります。
それで、途中でやめる人が多いんです。
でも、著者は途中でやめてはいけないと説きます。
やれるだけやったと思えたとき、これ以上可能性がないと思ってあきらめたくなったとき、肝に銘じるべきことがある。まず、あらゆる可能性を試したと思っても、まだ可能性は残ってる。そして、表向きには目に見える変化がないにしても、内側では少しずつ変化が起こっている。さらにチャレンジをし続ければ「この状態」から「あの状態」に突然変わる瞬間、すなわち臨界点がやってくる。
最後まであきらめないことが大事ということですね。
おわりに
さて、最後にまとめておきましょう。
「後回し」にしない技術、途中で挫折しない「技術」のポイントは、以下の4つです。
①プロセスを考える
②今すぐ始める
③最初の1%に全力を注ぐ
④臨界点を超えるまで続ける
「何をやっても続かない」と悩んでいる人は、是非、本書を読んで、新しいことにチャレンジしてください。
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