こんにちは。マチ弁のワタルです。
今回紹介する本は、「ゼロ秒思考」です。
読んだ本の内容をすぐ忘れてしまう
「本を読んでもすぐに内容を忘れてしまう。」
そんな経験ありませんか?
これでは、せっかく本を読んでも何にも自分に活かせませんよね。もったいないです。どうせなら、本の内容を知識として身につけたいですよね。
その問題、メモしながら本を読むことで解決できます。でも、単にメモをするだけではダメです。メモにはやり方があります。
そのやり方を教えてくれるのが、今回紹介する「ゼロ秒思考」という本です。
「ゼロ秒思考」って聞くと、すでにタイトルが矛盾しているように感じませんか?これは、「頭の中でウダウダ考える時間をゼロにする」っていうことです。
要するに、「ウダウダ考える前に、頭に浮かんだ言葉、イメージをメモに書け」ということです。
もう少し、詳しく説明しますね。
人は忘れやすい生き物
本を読むとき、気になるところには線を引いたり、気になるページの端を折り曲げたりする人も多いと思います。それで、後からそれを読み直して「ふんふん、確かにいいこと書いてあるな。」と思う。そして本を閉じる。でも、2,3日後には、内容をすっかり忘れている。
これが多くの人のパターンだと思います。
これは仕方がないことです。人は忘れやすい生き物なんです。本をただ読んだだけでは、翌日には約70%を忘れています。
メモすれば大丈夫?
忘れないようにする対策として、気になったところを紙にメモしたり、SNSで発信したりしているという人もいると思います。
何もしないよりはましです。でも、それでは、やっぱり不十分なんです。
紙のメモは本の内容の一部を切り取ったものなので、前後の文脈がないと、後から読んでも意味が分からないことがほとんどです。SNSの発信の場合も同じですし、そもそも過去のSNSの発信を見返すことはあまりやらないですよね。
気になるところをメモするという行為は、本に書いてある内容をそのまま書くという受け身の行為なんです。
受け身で仕入れた情報は、紙にメモをしようが、SNSで発信しようが、すぐに忘れてしまうのです。
頭に浮かんだ言葉、イメージをメモして深堀りする
じゃあ、どうすればいいのか?
その答えが本書で説明されています。
基本的にはメモをします。そして、メモをするときは、A4用紙1枚を横書きにして、手書きで書くことが推奨されています。メモのやり方は次のとおりです。
①気になる部分をタイトルに書く(Why?やHow?がオススメ)
②その下にタイトルについて頭に浮かんだ言葉、イメージを4行~6行の箇条書きで書く
③1分以内で書く
④①~③を繰り返す
例えば、
手書きでメモをする方がいいのはどうして?
・スマホやPCで入力するよりも、手で文字を書く方が記憶に残りやすいからとか?
・スマホやPCで入力した場合よりも、図や絵を書き足しやすいから?
・スマホやPCで入力した場合よりも、余白を使いやすいから?
・スマホやPCで入力する動作よりも、手で文字を書く動作の方が脳が活性化する?
・スマホやPCの画面上の文字よりも、自分の手書きの文字の方が記憶に残りやすい?
とか、
A4用紙を横書きにするのはどうして?
・用紙の下の方に余白がある場合よりも、右の方余白がある方が思考が展開しやすい?
・縦書きだと、用紙の下の方に書いた内容と用紙の上の方に書いた内容を関連させにくい?
・横書きの方が一目で見やすい?
・ファイルしたとき、横書きの方がタイトルが見やすい?
などです。
メモの本文を見て頭に言葉やイメージが浮かんだら、さらに、それをタイトルにしたメモを作ります。
この方法だとどうして内容を忘れなくなるの?って思いますよね。
「Why?」や「How?」という問いかけをすると、頭にいろいろな言葉やイメージが浮かびます。これは、自分自身で考えたことですよね。
それをメモに書くことで、頭の中に浮かんだ言葉やイメージが目に見える形になります。目に見える形になれば、それから連想する言葉やイメージが浮かびます。すると、自動的にタイトルについて深堀して考えた状態になるのです。
このように、頭の中に浮かんだ言葉やイメージをメモに書き、それを見て頭に浮かんだ言葉やイメージをさらにメモに書くことで、自分自身で考える過程が見える形になり、記憶に残りやすくなります。
本を読んでいる途中や、本を読み終わった後でメモを見返して、さらに自分の考えを深めることもできます。
ここでのポイントは、「ゼロ秒思考」つまり、頭でウダウダ考えずに、頭に受かんんだ言葉やイメージをそのままメモすることです。
時間をかけてしまうと、せっかく頭に言葉やイメージが浮かんでも、「これは意味ないかな」とか「これは違うかな」と考えて思考から除外してしまうんです。
でも、意味があるかどうかは、思考を深めてみないとわからないものです。除外した言葉やイメージが、実は、とても大事な考えにつながることもあるんです。そういう言葉やイメージを逃さないためにも、「ゼロ秒思考」でメモすることが重要です。
この方法だと、普段より本を読み切るまでの時間は長くなってしまいます。でも、本の内容が知識として身につくことは間違いありませんし、メモとして残った自分自身の考えを整理することができます。
応用編
実は、本書は、読書の方法に特化して書かれたものではありません。私が、勝手に読書に応用できると思って紹介しただけです。
本書は、より一般的に「深く考える」技術を紹介するもので、この方法だと次のようなことができるとされています。
・メモを書くと、頭が整理される
・メモを書くと、ポジティブになる
・メモを書くと、腹が立たなくなる
・メモを書くと、成長できる
例えば、次のように「なぜ部長は私に話かけてくれないのか?」と考えたときに作成したメモが紹介されています。
なぜ部長は私に話しかけてくれないのか?
・先日の会議での発言が気に入らなかったのではないか?
・他の課長とのもめ事を気にしているのではないか?
・奥さんといつもけんかしているようだし、単に機嫌が悪いだけなのではないか?
・忙しくて、単に話しかける時間がないだけではないのか?
そして、このメモの最初の本文をさらに深堀りして次のようなメモを作ります。
部長は先日の会議での私の発言が気に入らなかったのではないか?
・先日の会議で部長の提案に対して反論しすぎたか?
・内容は問題ないはずなので言い方が悪かったか?
・部長の気に入る発言ってできるのか?
・もう少し部長の発言の趣旨を踏まえて発言してみよう。
このように、何にでも応用が利くと思います。
とにかく、頭に浮かんだ言葉やイメージをメモに書くことで、自動的に「深く考える」ことができてしまいます。
おわりに
「本を読んでもすぐに内容を忘れてしまう。」
そんなことを繰り返すことは、時間とお金の無駄遣いですよね。読んだ本の内容を知識として身につけるには、「ゼロ秒思考」でメモをとることがオススメです。本を読む前に本書を読んでメモのやり方を身につけましょう。
本書では、具体的にA4用紙を使ったメモの書き方も紹介されています。まずは、「マネをする」からスタートすることが大事です。少しずつやってみる、それを継続する、そうすれば習慣になります(習慣が10割)。
ではまた。
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